2月21日
8:26
起床。アメリカの旅から3日経過。300日間の長期海外生活が終わりを告げようとしている。
フライトはいよいよ明日。今日はバンクーバーでの最後の1日だ。
10:21
朝の支度を終えて外に。
ここ最近で一番の晴れだ。
11:13
COVIDのテストを受ける。
既に”日常”を取り戻している世界なのに、未だにこんなことをして本当に意味があるのか知らないが仕方ない。
インフルエンザのように綿棒を鼻に突っ込むのかと思いきや、鼻の鼻腔付近を軽く採取。あの拷問のような痛みにビビる必要はなかった。
11:25
結果はNegative。
飛行機が墜落しない限り、これで帰れる。
12:06
徒歩で真っ直ぐ東に歩き、ブロードウェイシティホールに到着。この辺りもよく来ていた場所だ。
ウェンディーズへサラダを食べに行く。
12:21
最後のGame Stop。ここを最初に見つけた時はとても興奮した。全てにおいて、日本より物価が高いカナダだがフィギュアだけは違う。しかも、日本より種類が豊富。カナダに来る前にコレクションの趣味はほぼとまっていたが、ここにきて再発症してしまった。まったく、悪魔的な国だ。
12:28
カナダラインに乗りLangara 49 th駅に到着。
どこに行くのもこの駅を使っていた。
かつての部屋があったメインストリートまで約1km、真っ直ぐ歩くのもこれで最後だ。このエリアにはカレッジもあり、町は基本的に平和。登下校の時間にバスが混むことがよくあったな。
13:04
フライト時刻まであと24時間を切る。
来たのはもちろんRoots Café。
バンクーバー、いや自分のが北米大陸で食べてきた料理の中で一番美味しいバーターチキンプーティンとコーヒー&オールドファッションレモンバーa.k.a.”いつもの” を頼む。
バンクーバー思い出の味だ。
お世話になった店員、Johnにも別れを告げて店を後にする。ぜひ、日本に来て美味しい和菓子を食べて欲しい。
14:16
Main St × 49th Avenueのパンジャビマーケット a.k.a リトルインディアともこれでおさらばだ。カナダでここまでインドカルチャーを体験するとは思っていなかったが、なかなか面白い場所であった。
14:54
ゲストハウスに戻り、PCR検査の登録、タックスリターン、パッキングなどの帰国の準備を済ませる。
17:57
再びメインストリートへ。フライト前、最後の予定。
18:21
以前から気になっており、行きたいと思っていたJohnnie Fox’s Irish Pubに最初にして最後の訪問。
18:30
そして、バンクーバーで一番仲良くしてもらった友人、Stephenと最後のDrink。
振り返ると、Stephenとの出会いも非常に面白かった。
彼と初めて出会ったのは2022年の10月初旬。ちょうど自分がルームメイトとの関係悪化で生活全般が停滞期に陥っており、度重なる負の連鎖から抜け出そうと足掻いていた頃だ。
帰宅途中で電車に乗っており、ちょうど最寄りのLangara 49 th駅に着いた時、突然横から話かけられた。
「そのT-Shirt,クールだね!!」
この話しかけてきた男こそStephenだ。
私はとても驚いた。いきなり全く知らない人から話かけられたということもあるが、それ以上に着ていたT-Shirtがかなり思い入れのある、RICH FOREVER T-Shirt (Ver.2020)だったからだ。
これを購入したのは、2021年の12月末に行われたRICH FOREVER TRADITION 2021であった。#STDRUMSとBi-syuによるソロドラム&朗読劇の対バンイベントで、私のライブハウス初体験でもある。
ライブハウスでしか味わえないあの距離感のパフォーマンスから受けるパワー・感動・EPICは今でも忘れられない。
最後の2曲、”mind the gap”からのアンコール”21st Century Schizoid Man”で感極まってしまい、その勢いでパフォーマンス終了後、#STDRUMS a.k.a ユージ・レルレ・カワグチ氏から直接購入したのがこのRICH FOREVER T-Shirt (Ver.2020)であった。
この時のライブの発言かどうかは忘れてしまったが、ライブ後の物販紹介のMCで氏は
「このT-Shirtを着るとモテます!道行く美男美女に話しかけられ、宝くじも当たります!」
というような趣旨のことを言っていた。
そして、RICH FOREVER T-Shirtを着ていた私はStephenに話かけられた。
だから驚いた。あの発言はは単なる謳い文句ではなく、実際にこのT-Shirtが持つ効果なのだと…
話は戻って、Stephenに話しかけたれた私は、彼に対してこれは日本で最もEPICなドラマーのT-Shirtだということを、”mind the gap”の動画と共に説明した。
おそらく、これが刺さる感受性を持つということは音楽が好きなのだろうと思いどんどん会話を深掘りしていくとなんと、彼自身がなんとアーティストであることが判明!
“The TC3 Experience”という名前で活動しており、音楽だけでなく絵も描ける、文字通りのアーティストであった。
ちょうど彼は”Dope Lemon”というアーティストのライブを見た帰り道で、このアーティストの素晴らしさについて紹介してくれた。
音楽・文化は言語の壁を越えてダイレクトに感受性を共有できる、最強のコミュニケーションだと再度実感。
この新しい出会いのおかげか、自分の中の何かが変わり停滞期の負のスパイラルから脱出することもできた。
これも何かの縁だと思い、後日このRICH FOREVER T-Shirtをプレゼントすることを提案した。そしたらStephenは「もちろんYesだ!T-Shirtトレードしよう!」という話になり、 T-Shirtプレゼントの話からトレードの変化すると予期せぬ展開。
Stephenオススメの近くのカフェで会おうと約束。これまた面白いことに、”近くのカフェ”とは、今ではお馴染みとなったあのRoots Caféで、なんとこの時が初訪問であった。Stephenが駅で私に話しかけていなかったら、バンクーバーで一番好きなこの場所とJohnにも出会えてなかったらかもしれない。そう思うと、全ての起点となったRICH FOREVER T-Shirtの効果は恐ろしい。
ちなみに、私がお礼でもらったのはStephenがデザインしたオリジナルT-Shirt!
Roots Caféの後、彼の家に招待してもらいオリジナルの絵を見せてくれた。これにはテンションあがる。
さらに彼はお手製の”Greetings from Vancouver”カードをプレゼントしてくれた。本当に素晴らしい絵で、今も自分の部屋に大事に飾ってある宝物だ。
また、この日の最後には私のためだけにギターを演奏してくれた。ビールも飲んでいたせいか感極まってしまい、自然と涙が出てしまった。
私のバンクーバーでライフで最もEPICな一日。これがStephenとの出会いだ。
日本に帰る前にもう一回彼に会いたいと思っていたので、うまくスケジュールがマッチして本当に良かった。
Stephenと今回の話した中で最も印象的だったのは彼のステージネームの話であった。
彼のステージネーム、”The TC3 Experience”は2008年に彼の誕生日に落ちら隕石”TC3″と彼の尊敬する”The Jimi Hendrix Experience”をオマージュして名付けたものらしい。
“US EPIC JOURNEY”のシアトルのお土産でジミヘンの物を渡して喜んでもらえたのは、大正解であったと思う。
Stephenは現在、アニメの自主制作を試みているようで、彼自身の音楽と組合わさったアニメは、彼のMASTERPIECEとなるに違いない。心の底から楽しみにしている。
20:42
Stephenと最後の別れ。
強く抱きしめられたら時に感じた何とも言えない寂しさは今でも鮮明に覚えている。
いつか、彼も日本に来て欲しいと強く願う。
21:24
ゲストハウス。本当に最後の準備。
朝に残りの細かい荷物を詰め込むだけで大丈夫であろう。
23:30
就寝。
最後の夜。
2月22日
最終日の朝。
7:00
予定どおりに起床。
今の自分にできるバンクーバーでやるべきことはやりきった。後は安全に帰るだけだ。
8:00
近くに銀行の支店があったことを思いだし、余った現金を預けに行く。
お日様も見えたので、空港まで無事に着きそうだ。
ちなみに、換金は日本に帰ってからタックスリターンの還付金とともにまとめて行う予定だ。
8:15
近くのカフェで最後の一服。
BGMが非常に心地よく快適。
9:00
ゲストハウスを出る。
オーナーが非常に親切な方だったので、もし再びバンクーバーに来ることがあればここに泊まろうかしら。
9:16
お馴染みカナダラインでYVR空港にむかう。
9:45
チェックイン。だいぶ荷物をキャリーオンの方に詰め込んだので、23kg以下になると思っていたが、25.4kgとしっかりオーバー。超過料金は$100とのことで、再びパッキング。
10:06
うまいことに荷物を詰め込み、特に物を捨てることなく22.6kgで突破。
結構頑張った。リュックとキャリーオンのバックが破裂しそうだ…
10:17
手荷物検査。いつもより電子機器と荷物が多いのが大変。と言っても、かなり慣れたので普通に突破。いよいよ、ゲートの前へ。
11:07
成田はTokyoじゃないと、千葉県のアイデンティティーを奪う世界の認識には異議を申し立てたい。
12:43
いよいよボーディング。
今回は貯まったTrip.comのポイントで座席指定をしたので、通路側トイレ付近となかなかよいポジション。加えて座席にはクッションとモーフも。
これが素晴らしいサービスなのだと実感。LCCを頻繁に使っていたからこそ、メジャーな航空会社がいかに、細かい部分にこだわっているかがわかるようになった。
ちなみに、機内はマスクは着用を推奨するだけで、着用義務はなかった。
13:26
いざ、日本へ飛び立つ
14:18
機内食。第一弾。ビーフを選択。
なんと蕎麦!
これにはテンション上がる。
14:33
日本を出たときと違い、寝る時間でもないので(そもそも飛行機では最近寝れないが)、旅の総括、各方面へのメール、その他色々を進める。
15:02
長時間なのでいっそアルコールでも飲もうと、このワインはいくらと聞いたら
”$50、only cash”
え?と思って断ったら、ジョークだと言われ普通にくれた。お酒もextra料金なしとは…。
(後に知ったが、LCCではない飛行機はこれがデフォルトだと...
恥ずかしい...)
快適な空の旅になりそうだ。
18:16
お酒の力で少しは寝れたが長い長い旅。
なんと、ここでおやつタイムのサンドイッチ&クッキー。
20:57
北方領土付近。いよいよ日本が見えてきた。
21:36
機内食。第二弾。オムレツ。
残り時間も一時間と少し。
あれだけ長い電車旅をした後だと、何だかんだで体感的に短いと錯覚する。
22:36
着陸まで残り30分。
ここにてマスクの配給が。やはり、日本では必要なのか…
22:53
銚子を通過。間もなくだ…
23:00(現地時間16:00)
ランディング。祖国だ…
16:33
検疫。
16:45
流れてくる荷物を持ちやすいように、位置を直している。これが日”Japanese Hospitality” a.k.a おもてなし精神。
17:00
成田空港の外へ。
無事に帰還。
帰郷
300日間に及ぶ日本脱出の旅が終わった。
出発する前に記録した覚書を見ると当初の目的は、何事にも縛られない自由な時間の中で、異文化を体感し、自分の世界観を広げるというものであった。そして、これが達成できたかどうかは言うまでもないだろう。
「よい旅を!」この言葉を胸に刻み、カナダ・アメリカで様々な場所に訪れた。
街中の風景。その土地で感じる音。行き交い、すれ違う人々。
自分にとって何もかもが初めて。とても刺激的な毎日であった。
しかし、これだけ色んな場所で新鮮な体験をしたのにもかかわらず、確信して分かったことは日本が好きだということだった。
正直こっちに来る前、日本のことが嫌になっていた。何が”日常”であったかも分からなくなるほど淀んだ日本の空気に嫌気がさしていたのだ。
だから”日本脱出”をし、太平洋を越えて北米大陸に来た。そして、そこには確かな”日常”があることを、日々の生活、職場、コンサートホール、電車の中、全てから感じた。それは明らかに日本よりも良い空気であった。
にもかかわらずだ。自分の体の隅々には日本の文化が染み込んでおり、自分の意図していない所作や意思決定から自分は日本人で、否応なしに自分が日本が好きであるということを気付かされる。そうでなければ、帰国直後にこんなことはしないであろう。
ある意味この旅は、日本の良いところ探しの旅であったかもしれない。
それを知れただけでも、自分としては満足だ。
さて、4月からは日本での忙しい生活が始まる。
あくまでも過去の経験あっての今の自分なので、”新しい自分”として全く別な存在になるつもりはないが、これ以降は人生のPhase-2としてこれまでの経験を周りの人達に還元しつつ、さらに進化していくつもりだ。
ということで、先ずは2021年の4月から2年間伸ばし続けてきたこの髪の毛とおさらばするために床屋に行こうと思う。
続きはWebで!

















































